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時給が100円上がりました

エクセルを扱うバイトを早4年はやっていて、3時間程かかると見越されて頼まれた資料の作成をおよそ2時間で終えてしまう。終了を報告すると更なる仕事を頼まれるが、時給制なのでこなした仕事量にさしたる意味はなく、ならば余った時間をどうするかというと、ウィキペディアで延々とプロ野球選手のページを読みこんでいる。さも仕事をしているかのような面構えで。

稀代の名捕手として名を馳せたノムさんこと野村克也は、キャッチャーとして打者と対峙する際に、そのバッターのプライベートにまつわる由無しごとをボヤくことで相手の集中力をかき乱すささやき戦術を編み出したが、このささやき戦術の原型はそんなに立ち入った内容ではなく「次は頭にいくぞぉ」「当たったら痛いだろなああ」といったことをボヤく、もっと直接的な嫌がらせだったらしい。嫌な奴過ぎる。

「人生の目的っていうのは、人間の完成ですからねえ」みたいなことを、お尻にクリトリスみたいなキモすぎるイボ痔が二つもあるガクヅケ木田が、新宿で一緒にレバニラ定食を食っている時に宣っていた。僕は店に置いてある油でパキパキになったバガボンド16巻を読んでいて、隣でフカミドリ杉山君がご飯を三杯おかわりしていた。

ノムさんにとっての野球とは、野村克也という人間を磨くヤスリみたいなものだったりして、サッチーという恋人はトンカチみたいなもので、そんな道具を使ってあの人は人間を完成させていったのだろうか。誰かにとってのプラスドライバーが、誰かにとっては釘抜きだったりなんかして。こんなミスチルの歌詞みたいなことも言えちゃう26歳になりました、田舎のおっかさん元気にしてますか。

野暮な人間になりたくない。磨けば光り、掘れば広がるかもしれないものを整わせていく工程は、その工程を通じて自らを整わせている気になれる。そんな風にシンプルに生きていければ万々歳だけれど、目をこらさなければ見えないような、ゆったりと浮遊している本来気にしなくていいものを、考えすぎな自意識をつなぎにして、ねっとりと自らの体に纏わりつかせてしまってばかりだ。祭りの出店にある機械で、割り箸を回して綿あめを作るみたいにだんだんと自意識の鎧が重くなっていって、勝手に動きづらくなって、勝手に損をしている。そんな生き方はとっても野暮ったくておブスだ。おすぎにもドン小西にもこき下ろされしまうだろう。

この世の中のだいたいのことは退屈で余計でうさんくさくて、一切合切捨て去ってイボ痔丸出しすっぽんぽんの裸体で歩いていきたいけれども、色んな物に囚われながら野暮ったく生きていくのも人生だよと歌う人たちだっているから何が良いんだかなんてその人次第でっしゃろう。

何の気なく読んでいた雑誌のサッカー漫画で高校生が言っていた「やりたくてやっていることに必要なのは自信ではなく覚悟だ」というセリフがやたら響いた。

羽生君オリンピックがんばってえええええええええええええええええええええええええええん。


by romehoso | 2018-02-11 00:15